『お尻の話』 健康メモより
お尻は毎日使うもの。 快適であって欲しいものです。

お尻の病気で代表的なものは、3つあります。

一つ目は、お尻の血管(静脈)がうっ血し、出血したり腫れて出てきたりする「いぼ痔」です。
お尻の病気のなかでは一番多く、軽い場合は日常の生活に気をつけて座薬等を使えばよくなります。
時に手術が必要なこともありますが、痛みのすくない簡単な治療だけですむこともあります。
次に、固い便が出たとき等に、肛門の出口が裂けて痛む「きれ痔」です。その様な時は痛みをなくす治療をすると同時に便を少し軟らかめにします。

三つ目は、ばい菌が入って腫れて痛み、やがて膿がでるようになる「痔ろう」です。
これは手術しなければなりません。 これらの症状として特に出血に気をつけましょう。便をしたら出血した。
それは、たいてい痔だと思いますが、時に、大腸の病気のときもあります。

特に中年以上のかたで、近頃軟便ぎみになってきた、便秘と下痢を繰り返す、便がでてもまたすぐに出そうになる、粘液が出ることがある、便の色が少し黒っぽい。

このような時は、一度、大腸の検査を受けておくことも必要です。

まえに述べた病気は治療がそれぞれ異なりますが、一般的に痔の予防ということも含めて心がけることがあります。

まず
・水分、野菜、海草類を十分摂取して、適度な運動をし、便秘にならないようにする。
・お尻を冷やさない。
・座りっぱなし、長時間の車の運転は避ける。
・アルコールや刺激物はひかえめに。
これらのことを普段から心がけましょう。


茨木市医師会     井上 秀治